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2019/03/15HACCP関連

VOL.1高齢者介護施設における
HACCP導入マニュアル

追記:2020/01/29
厚生労働省よりHACCPの考え方を取り入れた衛生管理のための手引書について
2019年8月14日、【医療・福祉施設を対象とするセントラルキッチン】が公表されております。 

はじめに

平成 30 年6月 13 日に公布された食品衛生法等の一部を改正する法律により高齢者介護施設は、「HACCP(ハサップ)の考え方を取り入れた衛生管理」の対象事業者になっています。
私たちケアユー株式会社博多工場では、HACCP導入手順について厚生労働省HP食品製造におけるHACCP入門のための手引書「大量調理施設編」を参考に、高齢者介護施設で使用できるマニュアルを作成しました。
「大量調理施設編」については高齢者施設・介護施設がHACCP義務化されることを受けて内容の見直しをされることが予測されますが、変更がわかり次第、本マニュアルも変更を行っていく予定です。
*HACCPに沿った衛生管理の制度化に関するQ&Aを参考ください。

1度にすべてお伝えすることは難しいため、今回は「導入のための7原則12手順」より手順1~手順5までをご説明させていただきます。

手順1:チームを作ろう(HACCPチームの編成)

介護施設におけるHACCP(ハサップ)チームは主に厨房職員となります。 食事の材料受け入れから食事の提供までに関わるスタッフが構成されます。
①栄養士(進行役)②調理員③施設長(意見のまとめ役) 施設長や管理者は直接的な作業に関わっていない場合も多いと思いますが、保健所や納入業者とのやりとり、設備やコスト面での決定権が必要となってきますので初めからHACCPチームに参加することが望ましいでしょう。 グループホームやデイサービスなど厨房の人員が少ない又はいない場合は食事の提供を行う介護士がチームに入ることが望ましいでしょう。

手順2:製品説明書を作ろう

次に製品説明書の作成となります。

施設で調理を行っている場合
(製品説明書:鯖の塩焼き)


(製品説明書:牛丼)

アレルギー情報なども必要となってきます。
施設で調理を行っている場合については、各施設用意する必要があります。

調理済み食材を使用している場合
(製品説明書:牛丼)

 次に製品説明書(牛丼)となります。

調理済み食材を使用している施設では、このような書類が製品説明書の代わりとなります。
納入業者からこの様な製品説明書を依頼することで作成する必要はございません。*(製品説明書:鯖の塩焼き)の場合については、省略させていただきます。

手順3:用途、対象者の確認をしよう

手順3では、「対象となる消費者」になりますので、介護施設におきましては高齢者・要支援者・要介護者等となります。

手順4:製造工程図を作ろう

次は、製造工程図の作成になります。
先程の製品説明書で記載した「鯖の塩焼き」と「牛丼」の製造工程図が以下の表になります。

  施設で調理を行っている場合(鯖の塩焼き)

調理済み食材を使用している場合(鯖の塩焼き)


 

施設で調理を行っている場合(牛丼)

調理済み食材を使用している場合(牛丼)

手順5:製造工程図を現場で確認しよう

手順4で作成した製造工程図と実際の現場を照らし合わせ修正があれば修正を行います。
以上が手順1~5までの説明になります。
フローダイアグラム(製造工程図)については、簡単に工程図ができるツールを制作中です。マニュアル完成(手順12掲載まで)までにはダウンロードできるように準備を行っております。
次回は「手順6~7」危害要因の分析と重要管理点(CCP)についてを掲載予定です。
今後の厚労省の発表により、内容が変更となる場合がございますので何卒ご理解の上、本マニュアルをご使用ください。
各高齢者施設・介護施設のHACCP導入に向け微力ながらケアユー博多工場は尽力させていただきたいと思います。

 
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