ブログ

2020/09/04味える御膳

再加熱カート導入マニュアル

再加熱カートについて


昨今の調理スタッフの人材不足や新調理システムの普及により、再加熱カートの導入を検討されている病院様、介護施設様も多くいらっしゃると思います。
そこで今回は、実際に導入にあたり、弊社グループ施設での導入の流れを交え数回にわたり掲載したいと思います。

まず、初回は「再加熱カート」について簡単にご説明いたします。
「再加熱カート」とは、「チルド状態のまま」調理済食材を食器に盛り付け、トレーごと再加熱カート内で一時保存され、配膳時間に合わせて自動再加熱。ごはん・汁物まで先盛りができ、配膳もスムーズに行えます。

温食側と冷食側の区分けも出来ており、温かいものは温かく、冷たいものは冷たくおいしく召し上がれます。
病院、介護施設において提供される給食においては、食の安全・安心を確保すると共に、前日から翌朝の準備ができ、人件費や水光熱のコストダウンを実現するという観点から、再加熱カートの普及が進んでいます。

例)朝食準備の場合

「再加熱カート」の加熱方式について

一口に「再加熱カート」と言っても色々なメーカーより発売されています。主な違いは、「加熱方式」により分類されます。

熱風式

熱風をカート内へ強制循環することで、加熱処理を行う方式。多くの再加熱式カートは、この方式になります。

マイクロ波式

マイクロ波により、加熱処理を行う方式。

IH式

IH(電磁誘導加熱)により、加熱処理を行う方式。

過熱蒸気式

過熱水蒸気を用いて、加熱処理を行う方式。食品を乾燥させず、高い温度と大きな熱量をもっていることが、熱風式と比べた利点であるとされています。

再加熱カートのメーカー・種類についてはこちら

「再加熱カート」の構成機器について

再加熱カートは、温冷配膳車のように単体ではなく、
①ステーション
②カート
③インサート
の3つの構成となっております。
参考資料はこちら

「再加熱カート」で使用出来る調理方法の種類について

上記の調理法を総じて「新調理システム」と呼んでいます。


従来のクックサーブと比較すると上記の調理方法は調理と保存性の二面性を持っていることが大きな違いとなります。
*製造工程の違いは「いまさら聞けないクックチル・・・」を参照ください。

新調理システムの有効性

・料理の品質の安定
・衛生管理の向上
・業務の平準化と人件費の低減

他にも料理のおいしさの向上や電気使用量の削減などがあげられます。

上記の理由から、再加熱カートと新調理システムの組み合わせは病院・介護施設に必要不可欠な存在となっていくのではないでしょうか?

次回からは、導入に向けて具体的なお話をしていきたいと思います。